38歳精神科医が腹筋割るログ

38歳3児の父が理想の体を目指して奮闘しつつ筋トレ情報を語るlogです。

誰も知らないリバウンドの真実【筋肉量が減っていることだけが原因ではなかった】


今日も元気にモレキレカン!

今日もよろしくお願いいたします。本日は『誰も知らないリバウンドの真実』というめちゃくちゃにあおるような題名であります。これは正確には誰も知らないというよりは私が知らなかったリバウンドの真実ということになりますかね。よく居ますよねー自分の意見を「みんな言っているよ」と過度な一般化をする人・・・・・イッツミー!

 

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すごく単純なことなんですけど、気が付かなかった事実をみなさんにも共有させて頂ければと思いますので、是非読んでみて下さい!この記事を読み終わった後には、リバウンドに対する考えが少し変わると思います。

誰も知らないリバウンドの真実【筋肉量が減っていることだけが原因ではなかった】

私の目から鱗を落としてくれたのは一本の論文です。

その題名は「減量しながら筋肉量および基礎代謝量を高めることは可能か?」です。どうですか?すぐにでも読みたい題名ですよね。私も見つけてすぐに読み始めました。日本語なので読みやすいですが「筋肉量の定量に関する限界」は少し難しく感じやすいかもしれないので、その項だけ飛ばして読んでしまってもいいかもしれません。リンクを貼っておきます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/66/3/66_209/_pdf

 この論文の中であるデータが表として掲載されています。それを今回の主題にしたいので日本語に直して引用させて頂きたいと思います。

 臓器名

重量(㎏)

臓器や組織の消費カロリーおよび割合

(kcal/kg/日)¹

(kcal/day/日)²

%BMR(%)³

肝臓

1.8

201

361

21

1.4

239

337

20

心臓

0.33

440

146

9

腎臓

0.31

440

136

8

筋肉

28.0

13

363

22

脂肪

15.0

4.5

67

4

その他

23.16

12

270

16

全身

70

24

1680

100

¹ (kcal/kg/日) その臓器が1㎏あたり1日に何kcalを消費するか

² (kcal/day/日) その臓器全体が1日に何kcalを消費するか

³ %BMR BMR(基礎代謝量:basal metaolic rate)の内の何%をその臓器が占めるか

 

 これは体重70㎏、体脂肪15.0㎏、体脂肪率21.4%の男性が安静時にどの程度のエネルギー消費を行うかという表です。ここでの安静時というのは仰向けで安静にして、筋の緊張を最小限にした状態であります。

この表だけをパッと見てもどこを見て良いのか分かりにくいと思いますが、今回注目して頂きたいのは、脂肪と筋肉の(kcal/kg/日)の項目です。太字にしておきました。1㎏の筋肉は安静にしていても1日あたり13kcal消費してくれます。これは1年あたりにすると4745kcalです。そして、1㎏の脂肪もまた1日あたり4.5kcalを消費してくれているのです。1年あたり1642kcalになります。あの蓄えておくだけ無駄だと思っていた脂肪が1年で1642kcalも消費してくれていたのです!立派でありがたいと思っていた筋肉の3分の1以上の貢献をしてくれていたんですよ!

脂肪もカロリーを消費するという衝撃

私の開始時の脂肪重量は28.2㎏ですから、1日あたり126.9kcal、1年で46318kcalも消費してくれていたのです。これを知った時、私は脂肪に土下座したくなりました。ええ、してませんが。自分の同胞である脂肪を年間6㎏も落とすようなカロリー消費をしてくれていたんです。私の健康のために・・・・・(涙)

 

脂肪父「おれはこの世界全体を守るために死ぬ。でもお前らの心の中で生きる」

脂肪子「父ちゃーん!!!嫌だっ!おいらも一緒に行くんだ!」

脂肪母 (パシンッ・・・・・) 母泣きながら、子の頬を平手打ちする

   「しっかりしなさいっ!父ちゃんの姿を目に焼き付けておきなさい!!」

脂肪子「母ちゃん・・・・・うわーん!」

 

というような物語が脂肪の中では日々繰り広げられていたわけです。それも知らずに私はただただ砂糖と脂肪を摂取し脂肪を蓄えていたわけです。

 

脂肪子「あ・・・・・あれ、父ちゃん・・・・・帰ってきたー!」

脂肪母「そんなわけないじゃないの・・・・・この子は・・・・・」

   「あれ、あんた!あんたなのかい!?良かった・・・・・」

脂肪父「みんな、もうどこにも行かないよ。ずっとここで一緒に暮らせるんだ」

 

なんていうハッピーエンドが続いていたわけです。でももうそんなハッピーエンドとはおさらばさ!と決めたわけです。そうするとどういうことが起こるのでしょうか。例えば理想的とされる筋肉量を維持しながら脂肪だけを落とす減量が出来たとしましょう。私の場合は体脂肪重量が28.2㎏から12㎏までの減量を目指しています。そうすると脂肪が16.2㎏減るわけです。そうすると1日あたり72.9kcalの消費カロリーが減少します。これが30日だと2187kcal、1年だと26608.5kcalの消費カロリー減になるんです。そうなんです。1㎏の脂肪を消費するのに7200kcalが必要だと考えると、脂肪がこれだけ減った場合、減る前に比べて単純計算で1年に約3.7㎏も脂肪が増えるもしくは増えやすい体になってしまうんです!

筋量を維持して減量を行うことがやっぱり重要

脂肪が減って体の中の筋肉の割合が増えると、なんとなく太りにくい体になるような気がしていませんでしたか?私は完全になんとなくぼんやりとそう考えていました。それこそがデブ的思考と言われればそれまでですが・・・

これでもし筋量まで一緒に減ってしまったと考えるとものすごく恐ろしいですよね。なおさら筋量を維持しなければならないということが明確になったと思います。

そして減らす予定の3分の1の重量の筋量を増やすことが出来れば全く代謝を落とさずにダイエットを終えられます。

筋量が上がっていくに従って、内臓重量も上がるという説があります。上の表をもう一度見て頂くと内臓達の1㎏あたりのカロリー消費量が際立って多いことが分かって頂けると思います。ここに希望を見出すことは可能だと思います。

 

今回の結論としては脂肪が減るだけでも基礎代謝は落ちるので要注意ということです。特に私の場合には目標体重を達成して、元の体重の維持カロリーを摂取すると1年で3kg太るはめになるということが分かりました。

 

最後に

今回ご紹介した論文の題名「減量しながら筋肉量および基礎代謝量を高めることは可能か?」という命題もみなさんとても気になっていますよね。結論から言うとこの論文の中では不可能じゃないけど現実的に考えて無理だし、ほかの健康被害が起こるかもよというような話が書いてあります。またこの論文の中で2013年のNew England Journal of Medicineという世界の中でも1,2を争う権威ある医学雑誌に載った論文「Myths, Presumptions, and Facts about Obesity(肥満に関する作り話、仮説、そして真実)」が紹介されています。面白そうなのでこれについても今後紹介していければと思います。

ではではみなさん正しい知識を取り入れて快適な筋トレ&ダイエットライフを送りましょう!